第10位:ドラマ『高校教師』(2003年)
最高視聴率33.0%の社会現象ドラマ…が、魅力も数字も半減
- オリジナル:1993年ドラマ『高校教師』(真田広之 / 桜井幸子)
- リメイク版:2003年ドラマ『高校教師』(藤木直人 / 上戸彩)
1993年に放送され、そのタブーに踏み込んだセンセーショナルな世界観と、禁断の愛のドロドロとした美しさで日本中に衝撃を与えた野島伸司脚本の『高校教師』。平均視聴率21.9%、最終回には驚異の33.0%を叩き出し、単なるヒット作の枠を超えて社会現象にまでなった伝説の作品です。
それから10年の時を経て、2003年に藤木直人さんと上戸彩さんのコンビでリメイクされたのが本作なのですが……うーん、正直に言って、前作の持っていたあのヒリヒリするような良さが、何一つ生かされていない仕上がりになってしまいました。
一番の違和感は、リメイク版で追加された教師の「余命わずか」という設定。 今の時代、教師と生徒の恋愛というテーマが地上波のドラマで描きづらくなっている大人の事情は分かります。でも、だからといって「余命わずかだから、生徒に手を出してもしょうがないよね?」と言い訳をするかのように病気の設定をくっつけてくるのは、逆にどうなの?と思ってしまうんですよね。 これはドラマ(作り物)の世界なんですから、変に現実の目を気にして守りに入ったり言い訳を用意したりせず、物語としての純粋な「禁断の恋の狂気」を堂々と描ききってほしかった。その中途半端な姿勢のせいで、前作の持つ唯一無二のダークな魅力が綺麗に消し去られてしまいました。
数字だけをフラットに見れば、平均10.8%は前作の半分以下にまで急降下とはいえ他作品に比べて耐えているように思えます。しかし、前作が放ったあの『社会現象』としての凄まじい熱量や衝撃度からすれば、この失速は単なる数字以上の大爆死。余命設定という守りのアレンジが生んだファンの落胆と、世間へのインパクトの激減ぶりを考慮すると、看板の重さに完全に潰されてしまった、記憶に残るガッカリな「大コケ」と言わざるを得ない一本です。
第9位:映画『おしん』(2013年)
日本中が泣いた伝説の朝ドラをリメイク…のはずが、4週打ち切りの惨敗
- オリジナル:1983年朝ドラ『おしん』(小林綾子)
- リメイク版:2013年映画『おしん』(濱田ここね)
1983年から1984年にかけて放送され、平均視聴率52.6%、最高視聴率62.9%という、現代では天変地異が起きても不可能な伝説の記録を持つNHK朝の連続テレビ小説の金字塔『おしん』。テレビをつけている人の半分以上が観ていたという伝説の朝ドラを、30年の時を経てスクリーンに蘇らせたのが本作です。
私が生まれる前の作品なので、もちろんリアルタイムでは観ていません。でも、ドラマオタクとしては「そんな歴史的な視聴率を叩き出した伝説の作品なら、映画版もさぞ凄いに違いない!」と、否が応でも期待値は爆上がりしていました。
ただ、実際に観てみると……うーん、なんというか、制作側の「あざとさ」が画面から透けて見えちゃったんですよね。 本来のドラマ版は、少女期から成年期、そして老年期までを描く壮大な一代記です。それを無理やり2時間の映画に凝縮した結果、ただただ「泣けるシーンだけを都合よくピックアップしたダイジェスト映像」のような印象になってしまいました。オリジナルを知らない私ですら、「さすがにこれは物足りないし、おしんの本当の魅力ってこういうことじゃないのでは?」と感じてしまいました。
そして、数字(大コケ)という意味でも、結果はあまりに残酷でした。日本中の誰もが知る最強の知名度を引っ提げて大規模公開を行ったにもかわらず、蓋を開けてみたら興行収入はわずか4億円。客足はサッパリ伸び悩み、なんとわずか4週で上映打ち切りという過酷な現実を突きつけられました。
第8位:ドラマ『星から来たあなた』(2022年)
アジア中で社会現象を巻き起こした超ヒット作…が、日本の配信リメイクでバズゼロ空気化
- オリジナル:2013年韓国ドラマ『星から来たあなた』(キム・スヒョン / チョン・ジヒョン)
- リメイク版:2022年日本ドラマ『星から来たあなた』(福士蒼汰 / 山本美月)
韓国で放送され、アジア中で社会現象を巻き起こし、劇中のファッションやセリフまでが大ブームとなった歴史的神ドラマ『星から来たあなた』。本国での最高視聴率は驚異の33.2%を記録し、単なるヒット作の枠を超えてアジア全域を熱狂させた伝説の作品が、満を持して日本版として公式リメイクされたのが本作なのですが……。
うーん、正直に言って、私自身がオリジナルの韓国版を本当にすごく好きだったからこそ、前作の持っていたあの唯一無二の魅力が何一つ生かされていない仕上がりに、余計に残念な気持ちが隠せませんでした。
一番の違和感は、ヒロインのキャラクター造形とクオリティの差。 主演の福士蒼汰くんに関しては、まあ正直そこまで演技が上手いわけではないんですが(笑)、感情を出さないクールな「宇宙人役」なのでそこは上手くハマっていてセーフでした。ただ、ヒロインを演じた山本美月さんが、韓国版の女優(チョン・ジヒョンさん)と比べるとかなり劣って見えてしまうのが致命的でした。原作のヒロインはかなりわがまま気ままなタイプなんだけど、韓国版はそこに最高にチャーミングな「可愛げ」があったのに対し、日本版はただの「ガサツな女」に見えてしまう。同じ設定をなぞっているはずなのに、なんでこんなに違うんだとガッカリさせられます。
数字や世間の反応をフラットに見れば、莫大な予算をかけた配信大作でありながら、SNSでのバズも一切起きず完全に空気化。かつてのアジアを揺るがした最強タイトルの面影はどこへやら、前作が放ったあの熱量からすれば、この無風ぶりは単なる数字以上の大爆死です。
第7位:映画『スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ』(2006年)
昭和を揺るがした社会現象の金字塔…が、人気アイドル主演で大苦戦
- オリジナル:1985年ドラマ『スケバン刑事』(斉藤由貴)
- リメイク版:2006年映画『スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ』(松浦亜弥)
1980年代にTVドラマからスタートし、ヨーヨーを武器に戦う女子高生という斬新すぎる設定で日本中に空前の大ブームを巻き起こした『スケバン刑事』。初代の斉藤由貴さんから始まり、南野陽子さん、浅香唯さんと、当時のトップアイドルたちが歴代の主役を演じてバトンを繋ぎ、劇中のセリフやグッズが爆発的に流行。単なるアイドル作品の枠を超えて社会現象にまでなった伝説のシリーズです。
それから約19年の時を経て、2006年に松浦亜弥さん主演でスクリーンに蘇ったのが本作なのですが……あの日本中を巻き込むような熱狂の勢いはどこへやら、興行としても話題性としても、何一つ引き継がれていない非常に寂しい結果に終わってしまいました。
作品を観てないのでクオリティはわかりませんが、数字の面では興行収入2億円と大爆死。かつて平均視聴率13〜14%を記録したドラマ版の勢いから比べるとかなり寂しい数字です。しかも、当時発売された前売り券には「イベント応募券&生写真」「リバーシブルポスター」「プレミアムDVD」という3種類もの豪華な限定特典が用意されていました。
豪華特典という力技を使いながらも世間には一切響かなかった話題性のなさと、それに比例するかのような数字の惨敗ぶり。看板の重さに完全に潰されてしまった、記憶に残るガッカリな「大コケ」と言わざるを得ない一本です。
第6位:ドラマ『24 JAPAN』(2020年)
世界を震撼させた24時間の死闘…が、まさかの大爆死
- オリジナル:2001年アメリカドラマ『24 -TWENTY FOUR-』(キーファー・サザーランド / デニス・ヘイスバート)
- リメイク版:2020年日本ドラマ『24 JAPAN』(唐沢寿明 / 仲間由紀恵)
2001年にアメリカでスタートし、世界中で爆発的な大ヒットを記録して寝不足になる人が続出した海外ドラマの金字塔『24 -TWENTY FOUR-』。1話で1時間が進むリアルタイムな展開と、キーファー・サザーランド演じるジャック・バウアーの容赦ない死闘は日本でも一大ブームを巻き起こし、レンタルビデオ店から在庫が消えるほどの社会現象にまでなった伝説の作品です。
それから約20年の時を経て、テレビ朝日開局60周年記念の超巨大プロジェクトとして、2020年に満を持して日本版公式リメイクされたのが本作なのですが……うーん、正直に言って、前作の持っていたあのヒリヒリするような良さが、何一つ生かされていない仕上がりになってしまいました。
日本版はオリジナル版を忠実に再現しているのですが、それが仇になってしまった気がします。銃社会でもなくテロの現実味も薄い平和な現代の日本で、本家の過激なアクションや緊迫感をそのまま真面目にやろうとしても、どう転んでも劣るやん、と思ってしまうんですよね。無理のある焼き直しのせいで、前作の持つ唯一無二のダークでスリリングな魅力が綺麗に消し去られてしまいました。
さらに、数字の面でも平均視聴率5.0%と大爆死。テレビ朝日の金曜ナイトドラマ枠(23:15~)という深夜帯の放送だったことを考慮しても、かなり寂しい数字です。忠実すぎる再現という守りのアレンジが生んだ内容の酷さと、それに比例するかのような数字の惨敗ぶりを考慮すると、看板の重さに完全に潰されてしまった、記憶に残るガッカリな「大コケ」と言わざるを得ない一本です。










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