さて、各局の夏ドラマ情報がすべて出揃いましたが、全ラインナップの最後に発表されたのが、仲里依紗さん主演の『Tokyo middle 30』。実はこれ、中国で爆発的ヒットを記録した『30女の思うこと〜上海女子物語〜』の日本版オリジナルリメイクなんですよね。
で、この元ネタになった中国ドラマがどれくらいヤバいかっていうと、数字と実績が完全に桁違いのバケモノ級。ちょっとこれを見てください。
・総再生回数が驚異の75億回超え!(※2021年8月時点)
・同時間帯視聴率・再生数など、中国主要ランキングサイトで軒並み1位を独占
・第27回白玉蘭賞(中国の三大テレビドラマ賞の一つ)最優秀主演女優賞をはじめ、総計34冠
・あの『梨泰院クラス』を手掛けた韓国のテレビ局JTBCでもリメイクが決定
このように、まさに超弩級の話題作なんです。
ここで声を大にして言っておきますが、私、仲里依紗さんが本当に大好きなんです。彼女のYouTubeチャンネルも、毎度爆笑しながら1配信も欠かさずチェックしているレベルのガチ勢でございます。
だからこそ、愛が強すぎるあまり、この元ネタのバケモノみたいな実績を見た瞬間に一気に不安になってしまいました。……ねえ、大丈夫そう!?(泣)
だって、エンタメ界には「前作が偉大すぎると、そのリメイクは高確率で大コケする」という、どうしても逃れられない不吉な法則(というか呪い)があるから。
あまりにも不安が勝ってしまったので、気になって過去の“偉大な作品のリメイク事例”を色々調べてみたんです。そしたら……出るわ出るわ、直視できないレベルの恐ろしい黒歴史がザクザクと発掘されてしまいました……。
今回は、愛する仲さんの新ドラマ成功を心から祈りつつ、「お願いだからこの地雷にだけは捕まらないで……!」という切実な願いを込めて、前作が偉大すぎて大コケしてしまった名作リメイク映画・ドラマの黒歴史ランキングをまとめてみました。
それではさっそく、15位からスタートです!
前作が偉大すぎて大コケしてしまった名作リメイク映画・ドラマ黒歴史ランキングTOP15
第15位:ドラマ『東京ラブストーリー』(2020年)
最高視聴率32.3%トレンディ金字塔…が、令和の配信で完全に空気化
- オリジナル:1991年ドラマ『東京ラブストーリー』(鈴木保奈美 / 織田裕二)
- リメイク版:2020年ドラマ『東京ラブストーリー』(伊藤健太郎 / 石橋静河)
1991年にフジテレビ月9枠で放送され、最高視聴率32.3%を叩き出した元祖トレンディドラマの金字塔。これが2020年に現代版としてリメイクされました。
大きな変更点として、前作ではリカが主人公だったのに対し、今作ではカンチが主人公へとシフトしています。若手役者さんたちの演技は瑞々しくておおむね良いですし、「スマホが普及した現代のツールを使っても、人間の心のすれ違いってちゃんと描けるんだな」と感心させられる部分も大いにありました。
ただ……前作のあの狂おしいほどの熱量を知るファンからすると、どうしてもパンチが足りないのよ! 現代風にアップデートされすぎた結果、あのドロドロとした泥臭さが綺麗に消え去ってしまい、良くも悪くも「ただ東京を舞台にしたオシャレなドラマ」にまとまってしまった印象が拭えません。
そして「大コケ」という点で言えば、今作は配信限定(FOD・Amazon Prime Video)だったため地上波のような視聴率こそ出ないものの、世間的なインパクトの薄さは致命的でした。前作が「月曜日の夜に街から女性が消える」とまで言われた社会現象だったのに対し、今作は配信スタート時に一部で少しニュースになった程度。その後はSNSでもバズる気配すらなく、信じられないほどひっそりと終了していきました。作品の出来云々以前に、世間の熱量(数字)という意味ではあまりにも寂しすぎる、悲しいかな「不発(大コケ)」な結果に終わってしまった一本です。
第14位:映画『ゴースト もういちど抱きしめたい』(2010年)
日本興収61億円の世界的メガヒット作…が、アジア版リメイクで期待外れ
- オリジナル:1990年映画『ゴースト/ニューヨークの幻』(パトリック・スウェイジ / デミ・ムーア)
- リメイク版:2010年映画『ゴースト もういちど抱きしめたい』(松嶋菜々子 / ソン・スンホン)
1990年に公開され、世界興行収入5億ドル超え、日本でも配給収入37億5000万円(興行収入に換算すると約61億7000万円)というメガヒットを記録したハリウッド映画の超名作『ゴースト/ニューヨークの幻』。あの切ないストーリーと美しい音楽に、世界中が涙しました。これを2010年、アジア版としてリメイクしたのが本作です。
大きな変更点として、オリジナル版では男性がゴーストになって恋人を守るのに対し、今作では女性(松嶋菜々子さん)がゴーストになるという設定の逆転が行われました。とにかく松嶋菜々子さんがお美しく、お相手の韓国人俳優ソン・スンホンさんも超イケメン。さらに霊媒師役の樹木希林さんの熱演が素晴らしく、この作品だけをまっさらな状態で観た人なら「まあまあ面白いラブストーリー映画」として楽しめるクオリティには仕上がっています。
ただ……オリジナル版を知っている人からすると、ガッカリ感が半端ない。私は一時期古い洋画を観るのにハマっていて、その時にこのオリジナル版を観て、あの切ない世界観にどっぷりハマった人間なので、かなり厳しかったです。何よりオリジナルへのリスペクトが薄いというか、あまりにもご都合主義な現代アレンジが目立ちます。前作の持つ神秘的でドラマチックな雰囲気がチープになってしまい、思い出が美しすぎるファンほど画面の前で頭を抱えることになりました。
そして「大コケ」という数字の面で見ても、結果は一目瞭然です。今作の日本での興行収入は9億円。単体の邦画ラブストーリーとして見ればそこそこの数字に見えますが、オリジナルの日本興収(約61.7億円)と比べれば、その差はなんと約7分の1。世界を震撼させた超巨大タイトルの看板を背負って鳴り物入りで公開されたことを考えれば、あまりにも寂しい「大コケ」と言わざるを得ない一本です。
第13位:ドラマ『GTO』シリーズ
グレート・ティーチャーの壁は高すぎた!まさかの視聴率1桁へ
- オリジナル:1998年ドラマ『GTO』(反町隆史 / 松嶋菜々子)
- リメイク版:2012年・2014年ドラマ『GTO』(AKIRA / 瀧本美織)
1998年にフジテレビ系で放送され、最終回でなんと35.7%、平均視聴率でも28.5%という驚異的な数字を叩き出した、平成を代表する学園ドラマの金字塔『GTO』。反町隆史さん演じる破天荒で熱い元暴走族の教師・鬼塚英吉の姿に、日本中がシビれました。これが2012年、EXILEのAKIRAさん主演で現代版としてリメイクされました。
作品単体としてフラットに観れば、AKIRAさん版の鬼塚もめちゃくちゃ熱くてガタイも良く、ワイルドなアクションのキレも抜群。その時代の新しい生徒たちの悩みに全力でぶつかっていく熱血学園ドラマとして、前作を知らない世代が観たら普通にカッコよくて楽しめる高いクオリティに仕上がっていました。
ただ……やっぱり、私たちの胸にある「鬼塚英吉=反町隆史」という絶対的なカリスマ性の呪縛からは、どうしても逃れられませんでした。反町さんが醸し出すあの独特の男臭さや不敵な笑み、そして主題歌『POISON』のイントロが流れた瞬間に鳥肌が立つようなあの興奮を知っているファンからすると、どれだけAKIRAさんが熱演していても、どうしても物足りなさを感じてしまうのです。
そのファンのシビアな本音は、容赦なく「数字」として表れてしまいました。 オリジナル版が平均28.5%というバケモノ数字だったのに対し、リメイク第1期(2012年)は平均視聴率13.2%と、この時点で半分以下に。さらに、2014年に放送されたリメイク第2期にいたっては、平均視聴率7.2%にまで寂しく落ち込んでしまいました。作品自体の出来は決して悪くないものの、偉大すぎる前作の影に完全に飲まれてしまった結果、数字的には「大コケ」となってしまったシリーズです。
第12位:ドラマ『金田一少年の事件簿』シリーズ
代々引き継がれる名作のバトン…も、初代が偉大すぎる
- オリジナル:1995年ドラマ『金田一少年の事件簿』(堂本剛 / ともさかりえ)
- リメイク版:2022年ドラマ『金田一少年の事件簿』(道枝駿佑 / 上白石萌歌)
1995年にスタートし、日本のミステリードラマの歴史を塗り替えた『金田一少年の事件簿』。初代・堂本剛さんとともさかりえさんのコンビが放つあの独特の怪奇的でシリアスな空気感、そして「ジッチャンの名にかけて!」の決め台詞は、当時の子供から大人までを熱狂させ、平均視聴率23.9%、最高視聴率29.9%というバケモノじみた数字を叩き出しました。
この偉大な看板は、同じ事務所の後輩たち(松本潤さん、亀梨和也さん、山田涼介さん、道枝駿佑さん)へと代々引き継がれていくことに。フラットに単体の作品として見れば、それぞれの時代のスターたちが新しいアプローチで「はじめちゃん」を演じていてビジュアルも演技もおおむね良いですし、その世代の若い子たちにとっては「これが私の時代の金田一!」として普通に楽しめるクオリティに仕上がっています。
ただ……やっぱり、初代のあの「堂本剛×ともさかりえ」のコンビ感が、あまりにも最強で完璧すぎたのよ! 後輩たちがどれだけ熱演しても、初代の持つあのダークで泥臭い雰囲気や、2人の絶妙な距離感を知っているファンからすると、どうしても「綺麗にまとまりすぎていてパンチが足りない」「やっぱり初代と比べちゃう…」という呪縛から逃れることができません。
そして「大コケ」という数字の面で見ると、その現実はさらに残酷です。初代が平均23%超え、第3シリーズ(松本潤さん版)で13.7%、第4シリーズ(山田涼介さん版)で10.5%とジリジリ下がり続け、最新の第5シリーズ(道枝駿佑さん版)にいたっては、なんと平均視聴率6.2%にまで寂しくなってしまいました。 テレビ離れという時代背景があるにせよ、初代の約4分の1というこの数字は、あまりにも寂しすぎる「大コケ」と言わざるを得ません。前作の偉大さが、そのまま後輩たちへの高い壁となって立ちはだかってしまった、切なすぎる名作シリーズです。
第11位:映画『ICHI』(2008年)
伝説の「座頭市」を女性主人公にリメイク…も、北野版の壁は厚く数字は爆死
- オリジナル:映画『座頭市』シリーズ(勝新太郎)
- リメイク版:2008年映画『ICHI』(綾瀬はるか)
昭和の銀幕スター・勝新太郎さんの代名詞であり、日本の時代劇映画の最高峰である『座頭市』。その主人公をなんと「女性(瞽女:ごぜ)」に置き換えるという、あまりにも斬新すぎる試みで挑んだのが本作です。
私は勝新太郎さん版のオリジナルは全く知らない世代です。だからこそ先入観なしで観られたのですが、単体のエンタメ映画として観る分には「綾瀬はるかさんの殺陣やアクションがめちゃくちゃカッコいい」と、普通に面白く楽しめました。綾瀬さんの凛とした美しさと演技のキレは、今見ても本当に素晴らしいです。
ただ、やっぱり目の肥えた従来の時代劇ファンやオリジナルを愛する層からすると、ストーリーの展開や演出面でのツッコミどころ、設定の甘さがどうしても目についてしまったようです。
そして何より、「大コケ」という数字の面では言い訳ができないレベルで大苦戦してしまいました。最終的な興行収入はわずか約4.5億円。勝新太郎さん版の具体的な興行収入はわからないのですが、同じくリメイクとして2003年に公開された北野武監督・主演の映画『座頭市』が叩き出した興行収入は、なんと28億5000万円。同じ偉大な看板を背負ったリメイク作品として比較すると、実に6分の1以下というあまりにも寂しすぎる、完全なる「大コケ」に終わってしまった一本です。











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