夏休みの風物詩として、30年以上にわたり日本中のファミリーに愛され続けてきた劇場版「クレヨンしんちゃん」。公開されるたびに子供たちを爆笑させ、同時に大人たちの涙腺を崩壊させるそのクオリティは、今や国民的エンタメとして確固たる地位を築いています。
特に近年は興行収入20億円の壁を次々と突破し、その勢いはますます加速しています。
7月31日の最新作『映画クレヨンしんちゃん 奇々怪々!オラの妖怪バケ〜ション』の公開を控え、今年も熱を帯びるしんちゃんワールド。
何を隠そう、我が家の子どもたちもクレしん映画が大好きです。さすがにこの年齢になると「映画館へ観に行く」とまではいきませんが、サブスクに解禁されたら「お、新しいの来てるじゃん」と、家族みんなでテレビの前に集まって鑑賞するのが恒例行事になっています。
いくつになっても子供を惹きつけ、大人をホロリとさせる、本当にすごいコンテンツですよね。
そんなわけで、映画版はサブスクを駆使して全作品を制覇しているマニアな私。今回は最新作の公開を記念して、2026年最新データに基づいた「歴代興行収入ランキング」をお届けします。
1位に君臨する驚異のヒット作から、ファンの心を掴んで離さない近年の超大作まで、全作品観ているからこそ分かる「本当の見どころ」を、私の独断と偏見(と溢れる愛)を交えてサクッと紹介します!
クレヨンしんちゃん映画興行収入ランキング
33位:爆発!温泉わくわく大決戦
最下位になってしまったのは、1999年公開のシリーズ7作目『爆発!温泉わくわく大決戦』。 映画クレしん史上、最も数字が稼げなかった不名誉なワースト1位がこちらでございます(笑)。
キャッチフレーズは「脱いだら無敵。」。
ゲスト声優として俳優の丹波哲郎さんが参加しています。
内容はというと、日本の温泉を守る組織「温泉Gメン」と、お風呂が大嫌いなテロ組織「YUZAME(ゆざめ)」が“地球温泉化計画”をめぐって戦うというもの。……ねえ、テロ組織の目的が平和すぎやしませんか?
ただね、映画としての出来はというと……うーん、実におおざっぱ!(笑) ギャグのキレも全体的にちょっと物足りなくて、ストーリーのまとまりも迷子。大人がじっくり観るには「ちょっと展開が荒ぶってない?」とツッコミどころが満載なんです。
我が家の子どもたちはそれなりに楽しそうに観ていましたが、全作制覇した私個人の意見としては「うん、人生で1回観たら大満足かな!」という感じ。何度もサブスクでリピートするタイプの一作ではないですね。
とはいえ、ラストの「いい湯だな〜♪」のほのぼの感は実に見事。観終わった後に「あ〜、温泉行きたいな」と思わせてくれるので、何も考えずにダラダラ観るには、ある意味最高の1本かもしれません。
32位:嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス
第32位は2012年に公開されたシリーズ20作目『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス』。
温泉に続いて、またしても10億円の壁を超えられなかった切ない作品の登場です。 しかもこれ、「映画化20周年記念作品」っていう、めちゃくちゃおめでたい大層な看板を背負わされていたんですよ。それなのに歴代ワースト2位という、エンタメ界のシビアな現実に震えます(笑)。
キャッチフレーズは「さよなら、ひまわり」「おバカ、ときどき、兄 宇宙も揺るがす、5才の決断!!」。
ゲスト声優としてココリコの遠藤章造さん、田中直樹さん、土田晃之さん、藤井隆さんが参加しています。
物語のきっかけは、なんと「プリンを食べられた恨み」。5歳児の食べ物の恨みは恐ろしいもので、妹のひまわりを謎の宇宙人にうっかり売り渡してしまうという、とんでもないお兄ちゃんムーブからスタートします。
この作品、数字こそイマイチでしたけれど、中身はかなりの「隠れた名作」です。 いつまでもおバカな5歳児だと思ってたしんのすけが、妹のために「お兄ちゃん」としての覚悟を決める兄弟愛。もうね、母性が刺激されまくって、思わずホロリとさせられます。
ただ、テーマが宇宙規模でメッセージ性がちょっと高すぎたのか、我が家の子どもたちの反応は「……?」と、見事にイマイチ(笑)。子どもにとっては少し難解な、完全に「大人向けのクレしん映画」だったのかもしれません。
31位:オタケベ!カスカベ野生王国
第31位は2009年に公開されたシリーズ17作目『クレヨンしんちゃん オタケベ!カスカベ野生王国』。
キャッチフレーズは「解き放て、おバカ本能」。
ゲスト声優としてジェロさん、山本高広さんが参加しています。
ワースト3位(31位)にして、ついに興行収入10億円の大台に乗っかりました! まずはおめでとうございます(拍手)。
今作のテーマは、なんと「環境保全」。エコです、エコ。河原のゴミ拾いから物語が始まるという、クレしん映画にしては妙に意識の高いスタートを切ります。
ところが、そこで拾った怪しいドリンクを飲んだせいで、父・ひろしがニワトリに、母・みさえがヒョウという野生剥き出しの動物に変身してしまうからさあ大変。黒幕の「人類動物化計画」を阻止するため、しんのすけが野生のパパとママを連れて大奮闘します。
この作品、数字こそ31位と振るいませんでしたが、中身は「これぞ映画クレしんの黄金比率!」と言いたくなる隠れた優等生。 地球環境というお堅いメッセージ性で大人はちょっと考えさせられる一方で、アニメの画面はコテコテのギャグ満載。我が家の子どもたちも、動物になった野原一家のビジュアルとドタバタ劇に、文字通りお腹を抱えて大爆笑していました。
大人もしっかり見応えがあって、子どもはゲラゲラ笑える。サブスクのマイリストに忍ばせておいて、休日に「家族みんなで何も考えずに楽しむ映画」としては、文句なしに打ってつけのおすすめの1本です!
30位:電撃!ブタのヒヅメ大作戦
第30位は1998年に公開されたシリーズ6作目『クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦』。
キャッチフレーズは「このおバカ、恐るべし」。
ゲスト声優としてIZAM(SHAZUNA)さんが参加しています。
マスコットキャラの“ぶりぶりざえもん”が活躍する物語ですね。
世界征服を企む悪の組織「ブタのヒヅメ」と世界の平和を守る秘密組織「SML(正義の味方、ラブ)」の戦いにしんのすけたちが巻き込まれていくというストーリー展開。
序盤は笑えるシーンがたくさんあるし、アクションなどの戦闘シーンも映画らしく結構見応えがあるのですが、実は終盤にかけて一気に涙腺を崩壊させにくる名作です。
今作のキーパーソンは、しんのすけが生み出したヒーロー「ぶりぶりざえもん」。いつもはすぐ裏切るお気楽なキャラなのに、最後の最後で世界を救うために見せる“ある選択”には、大人でも不覚にも大号泣させられてしまいます。
初期のクレしん映画らしい「前半はコテコテのギャグ、中盤は本格アクション、最後は感動」という黄金パターンが綺麗に詰まっていて、個人的には30位にいるのがもったいないくらいの神作です。
29位:嵐を呼ぶジャングル
第29位は2000年に公開されたシリーズ8作目『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル』。
キャッチフレーズは「野生のおバカが目をさます!」。
ゲスト声優として演歌歌手の小林幸子さんが参加しています。
この作品はしんのすけとひまわりが物語の中心となっています。 ザックリ説明すると、南の島へ向かう豪華客船ツアーの最中、謎のサル集団によって大人たちが全員さらわれてしまうところから始まります。世界支配を目論み、本物のアクション仮面を拘束したファンキーな悪役「パラダイスキング」を倒すため、しんのすけやひまわり、カスカベ防衛隊の面々がジャングルで大奮闘するストーリーです。
全編を通してアクションのテンポがとにかく良く、最初から最後までハラハラドキドキしっぱなし!特に中盤、しんのすけたちが生き残るために繰り出す「ケツだけ星人」での集団爆走シーンは、クレしん映画史に残るおバカ全開の名場面で、子供は大喜び間違いなしです。
終盤のアクション仮面とパラダイスキングのガチの肉弾戦は大人も胸が熱くなりますし、ラストまで一切飽きさせないエンタメ感があります。29位にしておくには惜しいくらい、家族みんなで理屈抜きに120%楽しめる王道のアクション大作です。
28位:暗黒タマタマ大追跡
第28位は1997年に公開されたシリーズ5作目『クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡』。
キャッチフレーズは「オラたちに明日はない!」。
愛犬シロの散歩中にしんのすけが偶然拾った不思議なタマを、妹のひまわりがうっかり飲み込んでしまったことから物語は始まります。実はそのタマ、世界を滅ぼす魔人を復活させるための超重要アイテム。ここから野原一家は、世界征服を企む玉王ナカムレ率いる最凶のホステス軍団と、タマを守る「珠由良(たまゆら)族」のオカマ3兄弟の激しい争奪戦に巻き込まれていくことになります。
本作の魅力は、なんといっても全編を駆け抜ける圧倒的なギャグのキレ!クレしん映画には絶対に外せない、強烈だけど最高に頼りになるオカマキャラたちがフルスロットルで大暴れし、大人も子供も腹筋が崩壊するほど笑わせてくれます。
さらに、今作はひまわりが映画初登場した記念すべき作品でもあります。生まれたばかりのひまわりを、家族みんなが文字通り命がけで守ろうとする野原一家の固い絆には、爆笑の裏でグッと胸が熱くなります。最初から最後までノンストップで笑えて、家族の愛も感じられる、黄金期の勢いが詰まった大満足の1本です。
27位:激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者
第27位は2020年に公開されたシリーズ28作目『激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』。
キャッチフレーズは「世界を救え、クレヨンで。」。
ゲスト声優として山田裕貴さん、りんごちゃん、きゃりーぱみゅぱみゅさん、レキシさんが参加しています。
地上の落書きが減ったことで崩壊の危機に瀕した空中王国「ラクガキングダム」の軍隊が地上に侵攻し、それを春日部の子供たちが阻止しようと奮闘する物語です。描いたものが実体化する魔法のクレヨンを託されたしんのすけが、個性豊かな“ほぼ四人の勇者”たちを結成して世界を救うために立ち上がります。
“コミック連載30周年記念作品”という大きな節目でしたが、コロナ禍による公開延期が重なったこともあり、興行収入は近年の作品の中では少し控えめな結果となりました。しかし、数字だけで判断するのはもったいない、非常にメッセージ性の強い素敵な映画です。
今作の大きな特徴は、お気楽なギャグの裏にある「ラクガキ(自由な創造力)の大切さ」と、終盤に描かれるリアルな群衆心理の描写です。追い詰められた大人たちがしんのすけに無理やりラクガキを強要するシーンなど、人間のエゴが生々しく表現されているため、小さな子どもにとっては少し難しく、リアルに感じられて怖い部分もあるかもしれません。
そのため子どもの反応は好みが分かれる映画ですが、大人が見るとハッとさせられ、深く胸に刺さる名作です。自由な心を忘れがちな大人にこそ、サブスクなどでじっくり観てほしい一味違う深みを持った一作です。
26位:ヘンダーランドの大冒険
第26位は1996年に公開されたシリーズ4作目『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』。
キャッチフレーズは「オラ、この勝負には絶対勝つぞ!!」。
ゲスト声優として雛形あきこさんが参加しています。
群馬県に新しくオープンしたテーマパーク“ヘンダーランド”を舞台にした物語。実はそこは、地球征服を企むオカマ魔女「マカオとジョマ」の本拠地。ひょんなことから彼らの野望を知ってしまったしんのすけが、魔法のトランプを手に世界を救うため大奮闘します。
興行収入の数字こそ12億円とイマイチ振るいませんでしたが、ファンの間では今なお屈指の人気を誇る、個人的にもかなり大好きな作品です。ちょっぴり不気味でダーク、だけどどこかお人形でファンタジーな「ヘンダーランド」の独特すぎる不思議な世界観に、最初から最後までグイグイ惹き込まれてしまいます。
ただ、敵キャラである「ス・ノーマン・パー」のじわじわ追い詰めてくる恐怖感や、全体的に漂う異色な空気感は、小さな子どもにとっては少し刺激が強くて怖いかも。我が家の子どもたちも、見終わったあとの反応はどこか引き気味でイマイチな様子でした(笑)。
それでも、終盤のオカマ魔女たちとの伝説の「ガチンコババ抜き&鬼ごっこ」は、クレしん映画史に残る爆笑必至の名シーン!大人になってから観返すと、そのシュールさとギャグのキレに改めて脱帽させられる、大人のファンにこそ深く刺さる傑作です。
26位:嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦
同率26位は2011年に公開されたシリーズ19作目『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦』。
キャッチフレーズは「父ちゃん母ちゃん 実はオラ、スパイです。」。
ゲスト声優として関ジャニ∞の村上信五さんと大倉忠義さんが参加しています。
ひょんなことから国籍不明の少女スパイ・レモンとコンビを組むことになったしんのすけが、悪の博士の研究所に潜入して「正義のカプセル」を奪還しようとする物語です。しかし、実はそのカプセルの正体は「食べると世界を揺るがす超強力なおならが出るお芋」の研究成果で、しんのすけはそれを盗み出すためにただ利用されていただけだった……という、なんともクレしんらしいストーリー展開です。
この作品、深いメッセージ性や涙を誘う感動を求めるような大人向けではないかもしれませんが、個人的には評価がめちゃくちゃ高くて大好きな一本です!とにかく全編を通して原点回帰とも言える「お下劣でおバカなギャグ」が徹底されていて、頭を空っぽにしてひたすら笑えます。
スパイ映画らしいスタイリッシュで格好いいアクションと、しんのすけのマイペースすぎるおバカっぷりのギャップが絶妙。中盤で騙されていたと気づいたしんのすけが、レモンと一緒に自らの意志で立ち上がる後半の展開もしっかり熱いです。
「今日は難しいことを考えずに、家族みんなでゲラゲラ笑ってスッキリしたい!」という日のサブスク鑑賞には、これ以上ないほど打ってつけの、くだらなさに振り切った隠れた良作です。


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