6位:あなたのことはそれほど
- 期待度: 6位
- 視聴率: 11.3%(3位)
第6位は『あなたのことはそれほど』。
不倫をテーマにしたドロドロの愛憎劇で、事前の期待度は高くありませんでしたが、見始めるとその強烈な展開に引き込まれてしまいました。
通常の不倫ドラマ(『昼顔』など)では、一線を超えるまでの葛藤や罪悪感、背徳感に悩む過程が丁寧に描かれます。しかし今作ではそうした葛藤が一切削ぎ落とされ、ファーストフード店で初恋の相手に再会した直後にそのままホテルへ直行するという、怒涛のスピード感で物語がスタートしました。「罪悪感が全くない……!」と、画面の前で開いた口が塞がらないほどの衝撃を受けました。
しかし、物語後半に向けて嫉妬と狂気に狂っていく夫役・東出昌大さんの壊れっぷりが圧巻で、毎週目が離せなくなりました。部屋中にワインをぶちまけるシーンや、不気味な笑みを浮かべて「これが僕からのプレゼントです」と言い放つシーンなど、ホラー映画顔負けの名場面が続出しました。
東出さんの演技はネット上でも絶賛されていましたが、「演技が上達した」というよりは「サイコパス感のある役柄がハマり役に合致した」という表現がしっくりきます。感情の読めない無機質な表情や独特のトーンが、結果としてキャラクターの恐怖感を倍増させていました。
不倫相手役の鈴木伸之さんが、周りの実力派(妻役の仲里依紗さんなど)と比較して演技の粗さが目立ってしまった点は少し惜しまれますが、エンタメ性の高い愛憎劇として存分に楽しませてくれました。
5位:緊急取調室
- 期待度: 7位
- 視聴率: 14.1%(1位)
第5位は『緊急取調室』。
2014年に放送された人気作のシーズン2でしたが、今回も揺るぎないクオリティと見応えを提供してくれました。平均視聴率も14.1%と、今クールの民放ドラマで堂々の第1位を獲得しています。
一話完結型の洗練されたテンポ感、取り調べ室という密室で繰り広げられる無駄のない会話劇、そして巧みな心理戦の描き方など、脚本と演出の完成度は頭一つ抜けていました。
主演の天海祐希さんは言わずもがなのハマり役であり、小日向文世さん、大杉漣さん、でんでんさん、田中哲史さんといった脇を固めるベテラン勢の安定感も抜群です。特に管理官役の田中哲史さんの渋い存在感が作品の質をぐっと引き上げていました。
これだけの高視聴率とクオリティを維持しているため、今後のシリーズ化も確実でしょう。満足度5位という位置ですが、これは「予想通りの確実な面白さだった」ためであり、作品の純粋な完成度だけで言えば今クールのトップを争うクオリティでした。
4位:ボク、運命の人です。
- 期待度: 8位
- 視聴率: 9.6%(5位)
第4位は『ボク、運命の人です。』。
期待度ランキングでは8位と控えめな順位にしていましたが、回を重ねるごとに愛着が湧き、満足度が跳ね上がった嬉しいサプライズ作品です。
初回こそ探り探りな印象を受けたものの、ストーリーが進むにつれて王道ラブコメとしての面白さが加速していきました。『プロポーズ大作戦』や『世界一難しい恋』を手掛けた脚本家・金子茂樹さんならではの、クスッと笑えて胸が温かくなるセリフ回しの妙が冴え渡っていました。
また、主演の亀梨和也さんのコメディセンスと軽やかな演技が予想以上に素晴らしく、役者としての新たな魅力を発見できました。神様役として出演した山下智久さんは演技云々というよりは画面を華やかに彩る最高のアクセントとして機能しており、二人のバディ感も観ていて心地よいものでした。
ヒロイン役の木村文乃さんは少し真面目すぎる印象もありましたが、それを補って余りあるほど脇を固めるキャスト陣が秀逸でした。特に満島真之介さんと大倉孝二さんのテンポの良い掛け合いは秀逸で、作品全体のコメディ度を大いに高めてくれました。
3位:CRISIS 公安機動捜査隊特捜班
- 期待度: 1位
- 視聴率: 10.6%(4位)
第3位は『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』。
期待度1位に挙げていた大作ですが、期待を裏切らない圧倒的なスケール感と迫力のアクションで魅了してくれました。
テレビドラマの枠組みを完全に超えた激しい格闘アクションが毎話繰り広げられ、アクション映画を観ているかのような満足感がありました。長身の小栗旬さんと西島秀俊さんが魅せるキレのあるアクションはとにかく格好良く、それだけで画面に釘付けになりました。
中盤のストーリー展開においてやや失速感やデコボコした印象を受けたのは否めませんが、終盤ラスト2話の緊張感と熱量は圧巻の一言でした。特にクライマックスで圧倒的な存在感を放った金子ノブアキさんの怪演は見事でした。
金子ノブアキさんは過去の出演作での悪役のイメージが強く、個人的に少し苦手意識があったのですが、今作の狂気と哀愁を孕んだお芝居によって一気に大ファンになりました。本業はロックバンド(RIZE)のドラマーでありながら、役者としても類稀なる天性の才能を持っていることを痛感させられた作品です。
2位:小さな巨人
- 期待度: 4位
- 視聴率: 13.6%(2位)
第2位は『小さな巨人』。
警察組織内部の権力闘争と正義を描いた重厚な刑事ドラマで、毎週手に汗握る展開を楽しむことができました。
ストーリーの細部や事件のトリック自体にはやや強引な部分や大雑把な展開も見受けられましたが、それを完全にねじ伏せるだけの「役者陣の圧倒的な熱量と演技力」がありました。今作を語る上で外せないのが、長谷川博己さんと香川照之さんによって繰り広げられた凄絶な「顔芸対決」です。
画面いっぱいにアップになる二人の表情の作り込みと怒号の掛け合いは、まさに圧巻の一言でした。TBS日曜劇場に長年出演し続けている香川照之さんですが、今作でもその存在感は唯一無二であり、特に最終回で見せた涙の演技には息を呑みました。「キャップはこの中にありましたー!」という幼気なセリフ回しも含め、記憶に残り続ける名演でした。
また、共演の岡田将生くんが非常に引き締まった素晴らしい演技を見せてくれたのも嬉しい発見でした。長谷川博己さんと岡田将生くんがパリッとしたスーツ姿で並ぶツーショットの美しさも含め、見どころ満載の極上エンターテインメントでした。
1位:リバース
- 期待度: 3位
- 視聴率: 8.8%(7位)
堂々の第1位に輝いたのは『リバース』!
“イヤミスの女王”として名高い湊かなえさんの同名小説を原作とした、極上のヒューマンミステリーです。
原作を既読だったため、犯人の正体やラストの衝撃的なオチ(タイトルの持つ意味も含めて)は事前に知った状態での視聴でしたが、結末を知っていてもなお毎回惹き込まれる完璧な構成と演出でした。平均視聴率は8.8%と数字面では恵まれませんでしたが、作品としてのクオリティや満足度は今クール間違いなくトップです。
キャスト陣の演技も目を見張るものがありました。主演の藤原竜也さんは、普段のパワフルなイメージを封印し、地味で気弱でお人好しな主人公を完璧に表現しており、その演技の幅広さに改めて感服いたしました。さらに、物語に重厚な深みを与えた武田鉄矢さんと片平なぎささんのベテラン勢の怪演も素晴らしかったです。
放送前は実力派キャスト陣の中で浮いてしまうのではないかと危惧されていたKis-My-Ft2の玉森裕太くんも、作品に非常に良く馴染んでおり、シリアスな役柄を見事に演じ切っていました。
ドラマの枠を超えたドラマチックな演出や劇伴の素晴らしさに加え、同じ湊かなえ原作ドラマ『Nのために』の登場人物(窪田正孝さん演じる成瀬くん)がサプライズで登場するファンサービスなど、細部まで制作陣の愛が詰まった傑作でした。
まとめ:白熱の2017年春ドラマ!個人的なドラマ賞を発表
ドラマ好きな管理人が独断と偏見で選んだ「2017年4月期 春ドラマ満足度ランキング」をお届けしました。
今シーズンは予想以上にクオリティの高い作品が多く、特にトップ3に挙げた『リバース』『小さな巨人』『CRISIS』の3作品については、どれを1位に据えるか最後まで頭を悩ませるほど充実したラインナップでした。
ちなみに、今回の2017年4月期ドラマを対象に個人的なドラマ賞を選定するならば、以下のようになります。
- 主演男優賞:藤原竜也さん(『リバース』)
- 主演女優賞:天海祐希さん(『緊急取調室』)
- 助演男優賞:岡田将生くん(『小さな巨人』)
- 助演女優賞:小池栄子さん(『母になる』)
主演男優賞は、ダサく地味な男の哀愁と誠実さを見事に体現した藤原竜也さんで決まりです。主演女優賞も、抜群の存在感と圧倒的なハマり役を見せた天海祐希さんで異論はありません。
助演男優賞は非常に激戦で、好演を見せた玉森裕太くんや狂気の演技で魅了した東出昌大さん、中島裕翔くんも捨て難いところでしたが、凛としたスーツ姿と揺れる正義感を演じ切った岡田将生くんに贈りたいと思います。助演女優賞も『リバース』の戸田恵梨香さんや『あなそれ』の仲里依紗さんと迷いましたが、複雑な母性を鬼気迫る演技で表現した小池栄子さんを選出いたしました。
見どころ満載だった2017年春ドラマ。作品ごとに様々なドラマや感動を与えてくれた役者・スタッフの皆様に感謝しつつ、次の夏ドラマシーズンにも大いに期待したいと思います!

コメント
コメント一覧 (2件)
私も「人は見た目」は2話で脱落。「フランケン」は3話で脱落。後「crisis」はネットの調子が悪くて何度もフリーズで観れず・・・(><)リアルタイムで観れるドラマがないのが残念。脱落したドラマはとにかくキャスティングミス!桐谷美玲はブルゾンに負けるぐらいの演技下手。二階堂ふみはエキセントリックな役の方が似合うし・・・w。
ぴろぴろさん
コメントありがとう!「人は見た目が~」は酷かったですよね。怖いもの見たさで最終回まで頑張ったけど時間のムダでした。
「フランケン」は本当に勿体無い!せっかくキャストは良かったのに~!そうそう、二階堂ふみさんはエキセントリックな役のが似合う。普通の女の子の役だと精彩を欠きますね。
「CRISIS」はなかなか面白かったですよ~!最終回の金子ノブアキさんの演技が最高でした!久々にドラマ観ながら「ウォー!!」となりました。