【雑学】何個読める?国名の難読漢字ランキング!由来と豆知識まとめ

第5位:莫臥児

第5位の国名は……モンゴル!

大相撲の横綱や人気力士たちの出身地としても日本人になじみ深い、アジアの国ですね。モンゴルといえば歴史の教科書で習う「蒙古襲来」のイメージが強すぎて、「莫臥児」なんて漢字が出てくるなんて夢にも思いませんでした……!

由来・豆知識:
漢字表記の「莫臥児」は、中国語の発音に合わせた音訳(当て字)に由来しています。文字を分解してみると、「莫=ばく(広大・ない)」「臥=が(よこたわる)」「児=じ(こども)」。 日本では「蒙古(もうこ)」という漢字表記が圧倒的にメジャーですが、古くはこのような美しい当て字も存在していました。

ちなみに、この「莫臥児」は歴史上に登場するインドの「ムガル帝国」の漢字表記でもあります(※ムガルも「モンゴル」が語源)。手芸などに使う「モール」という言葉の漢字表記(莫臥児)も、実はこのムガル帝国の特産織物に由来しているようです。

第4位:希臘

第4位の国名は……ギリシャ!

パルテノン神殿やギリシャ神話、オリンピック発祥の地として知られるヨーロッパの国ですね。漢検一級レベルの難読漢字「臘」に打ちのめされ、まったく読めませんでした……!

由来・豆知識:
漢字表記の「希臘」は、古代の中国語の発音に合わせた「音訳(当て字)」です。文字を分解してみると、「希=珍しい・希望」「臘=師走(12月)・乾燥肉・蝋(ろう)」となります。

実はこの「希臘」、私たちが普段呼んでいる「ギリシャ(ポルトガル語のGreciaに由来)」ではなく、ギリシャ人自身が自国を呼ぶ現地語「ヘラス(Hellas)」の発音に漢字を当てはめたもの(当時の中国語発音で「シーラー」に近い音)と言われています。日常ではまず見かけない激難漢字「臘」が使われている上に、英語や日本語の「ギリシャ」ではなく現地名の「ヘラス」から音を取っているという、ダブルで難易度が高い超難読漢字です。

3位:獅子山

第3位の国名は……シエラレオネ!

西アフリカの大西洋に面した国で、高品質なダイヤモンドの産地としても知られる国ですね。国名自体にあまり聞き馴染みがない上に、「獅子(ライオン)の山……!?」という漢字に囚われすぎて思い浮かびませんでした……!

由来・豆知識:
漢字表記の「獅子山」は、当て字ではなく、ポルトガル語の旧国名「Serra Leoa(セラ・レオア)」を日本語に直訳した「意訳」表記です。文字通り、「獅子(ライオン)の山」という意味を持っています。

「アフリカの国だからライオンが山のようにたくさんいるのかな?」と想像してしまいますが、実はこの国に野生のライオンはほとんど生息していません。ではなぜ「ライオンの山」なのかというと、15世紀にこの地を訪れたポルトガルの探検家ペドロ・ダ・シントラが、沖合から見えた半島の山々の形が「ライオン」に似ていたことや、山々から轟く激しい雷鳴・海風の音が「ライオンの咆哮(咆え声)」のように聴こえたことから名付けたと言われています。

直訳漢字ならではのダイナミックな響きと、大航海時代のロマンを感じさせる素敵な国名表記ですね。

第2位:南斯拉夫

第2位の国名は……ユーゴスラビア!

かつて東ヨーロッパのバルカン半島に存在した伝説の超大国ですね。「七つの国境、六つの共和国、五つの民族、四つの言語、三つの宗教、二つの文字、一つの国家」と称された多様な国で、1990年代以降に解体され(現在のスロベニア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、モンテネグロ、北マケドニアなど)、現在は地図上から姿を消しています。

由来・豆知識:
漢字表記の「南斯拉夫」は、実は「意訳(直訳)」と「音訳(当て字)」を組み合わせたハイブリッド(折衷型)表記です。前半の「ユーゴ(Yug)」は、現地のスラブ語で「南」を意味するため、そのまま漢字の「南」と直訳。後半の「スラビア(Slav)」の部分を、中国語の音訳(当て字)で「斯拉夫(スラブ)」と当てはめています。つまり文字通り「南スラブ人の国」という意味になります。

意味(南)と音(スラブ)が完璧に融合した、歴史的にも非常に美しい完成度を誇る漢字国名です。

第1位:葡萄牙

第1位の国名は……ポルトガル!

大航海時代の主役であり、日本に鉄砲やカステラを伝えたことでも馴染み深い歴史ある国ですね。 正直、葡萄(ぶどう)という読み方に引っ張られ過ぎて想像もできませんでした……!

由来・豆知識:
漢字表記の「葡萄牙」は、中国語の発音(プータオヤー)に合わせた音訳(当て字)です。文字を分解してみると、ご存じ果物の「葡萄=ブドウ」と、「牙=キバ」になります。 漢字の意味だけで強引に解釈しようとすると、「ブドウを貪り喰らう牙……?」のような、なんだかモンスターや童話に出てくる怪しい植物のような雰囲気になりますよね。

実際の「ポルトガル」という国名は、ラテン語の「Portus Cale(ポルトゥス・カレ=カレの港)」に由来しており、もともとは港町ポルト周辺の地域を指していた言葉でした。果物のブドウやキバとはまったく関係がありません。日本とは1543年の種子島への鉄砲伝来以来、非常に深い歴史的なつながりがあり、「カステラ」「金平糖」「パン」「タバコ」「天ぷら」など、私たちが日常的に使っている言葉の中にもポルトガル語由来のものがたくさんあります。漢字の見た目はちょっと不気味(?)ですが、実は大航海時代を駆け抜けた歴史とロマンあふれる国です。

まとめ:現在は「1文字」で表記される漢字国名の世界

漢字で書く難読国名ランキング、いかがでしたでしょうか?

「救世主国(エルサルバドル)」や「獅子山(シエラレオネ)」のように直訳されすぎて漫画の舞台みたいになった国もあれば、「希臘(ギリシャ)」のように漢検最難関レベルの難字で殴りかかってくる国、さらには「南斯拉夫(ユーゴスラビア)」のように音と意味を高度に融合させた末に地図から姿を消した国まで、昔の人が当てはめた漢字表記はあまりにも自由でカオスです。

さて、ここまで読んで「で、こんな難しい漢字国名って、現代でも使われる機会あるの?」と思った方もいるかもしれません。

結論から言うと、現代でも使われています!

ただし、「阿塞拜疆」や「希臘」のようなフルネーム表記は、戦後の国語改革によるカタカナ化や難解な漢字の不使用によって引退しました。もし現代の新聞に「救世主国で政情不安」とか「阿塞拜疆と隣国が緊張状態」なんて見出しが躍っていたら、暗号すぎて誰も読めないですからね(笑)。

その代わり、現代では文字数の限られたニュースの見出しなどで「1文字の略称」として形を変え、陰からニュースを支え続けています。

米(アメリカ) / 英(イギリス) / 仏(フランス) / 独(ドイツ) / 伊(イタリア) / 泰(タイ) / 越(ベトナム) / 葡(ポルトガル) / 希(ギリシャ)

日常的に目にする「日米首脳会談」の「米」や、歴史の授業で習う「日葡辞書」の「葡」も、まさに今回ご紹介したカオスでロマンあふれる漢字国名たちの名残なのです。

普段何気なく見ているカタカナの国名も、漢字というフィルターを通すだけで一気にファンタジー世界や難読クイズへと早変わりします。次にニュースで「日米」や「日伊」といった文字を見かけたときは、ぜひその陰に隠された「激強な漢字フルネーム」や、当時の探検家たちのロマンに思いを馳せてみてください!

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