撮影後に不祥事!強行公開・撮り直し・お蔵入りの衝撃作品ランキング

5位:映画『善悪の屑』

公開日:2019年(予定)

第5位は、累計発行部数800万部を超える大ヒット漫画を実写映画化し、新井浩文さんと林遣都さんのダブル主演、ヒロインに馬場ふみかさんを迎えて制作された衝撃のバイオレンス・サスペンス映画『善悪の屑』。

法で裁かれない残虐な犯罪者たちに対し、被害者に代わって凄惨な復讐を下す「復讐屋」コンビを描いた作品で、白石晃士監督のもと、エッジの効いた話題作として映画ファンの間でも公開が待ち望まれていました。しかし、公開を目前に控えたタイミングで主演俳優による重大な事件が発生します。

状況:公開目前!ダブル主演の一人が強制性交容疑で逮捕

事件が起きたのは、公開準備が進んでいた2019年2月1日のこと。復讐屋の主人公・鴨ノ目武(カモ)役で主演を務めていた新井浩文さんが、強制性交の容疑で警視庁に逮捕されたのです(※後に実刑判決)。

作品の顔であり、全編にわたって登場するW主演の一人が凶悪犯罪で逮捕されたというあまりにショッキングなニュースは、映画界のみならず社会全体に大きな衝撃を与えました。

対応:協議の末に「公開中止」を正式発表…完全お蔵入りの闇へ

事件の発覚直後から配給元の日活は対応を追われ、協議を重ねた結果、事件発生からわずか1週間後の2019年2月8日に「公開中止」を正式発表しました。

W主演かつ物語の核となるキャラクターであるため、シーンカットや部分的な再編集による対応は物理的に不可能な状態。事件内容の悪質さやセンシティブさも相まって代役を立てた撮り直しも行われず、完成していた作品は劇場公開もパッケージ化もされないまま、完全な「お蔵入り」となる苦汁の決断が下されました。

4位:映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』

公開日:2023年6月30日(ワーナー・ブラザース映画)

第4位は、大ヒットコミックを実写化し、若手実力派俳優たちが大結集して社会現象となった映画『東京リベンジャーズ』の続編2部作の後編『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』。

前編『-運命-』の大ヒットを受けて物語が最高潮を迎える超注目作でしたが……後編の公開をわずか半月後に控えたタイミングで、作品の「核」を担う主要キャストに衝撃の事件が起こります。

状況:公開わずか2週間前!物語のキーマン演じる主要キャストが逮捕

事件が起きたのは、劇場公開を目前に控えた2023年6月16日のこと。物語の最重要人物であり、東京卍會の創設メンバー・場地圭介役の永山絢斗さんが、大麻取締法違反の容疑で警視庁に逮捕されてしまったのです。

前編が劇場公開中で日本中が後編に向けて熱狂していた最中の出来事。しかも永山さん演じる「場地」は、後編『-決戦-』のストーリーそのものを動かす超・キーマンだったため、「公開延期どころかお蔵入りになってしまうのでは…」とファンや関係者の間に激震が走りました。

対応:カットも延期もなし!制作陣の強い意志で「予定通り公開」を敢行

配給のワーナー・ブラザース映画と制作陣が協議の末に下した決断は、「再撮影もカットもせず、予定通りの日程で公開する」という攻めの判断でした。

「場地圭介というキャラクターは物語の根幹であり、彼のシーンを削ったり代役で撮り直したりすることは作品として成立しなくなる」という判断に加え、すでに前編を観て後編を心待ちにしているファンの熱い声にも背中を押される形に。キャストによる舞台挨拶などプロモーション面の調整は行われたものの、作品本編はノーカットで劇場公開を敢行。作品の圧倒的な熱量とクオリティで押し切り、見事興行的な成功へと繋げた印象的な対応劇となりました。

3位:ドラマ『神様からひと言〜なにわ お客様相談室物語〜』

放送予定日:2017年6月10日(NHK総合)

第3位は、荻原浩さんの人気小説を原作に、NHK大阪放送局が満を持して制作したお仕事コメディドラマ『神様からひ言〜なにわ お客様相談室物語〜』。

大手食品メーカーの「お客様相談室」に飛ばされた熱血社員が、次々と舞い込むクレーマー対応に奮闘する爽快なストーリーで、NHKの「土曜ドラマ」枠で全6回の放送が予定されていました。制作陣の期待も大きかった作品ですが……放送開始の直前、芸能界を揺るがす大事件が発生します。

状況:全話撮影完了!初回放送のわずか2日前に主演の不祥事が発覚

事件が起きたのは、初回放送をわずか2日後に控えた2017年6月8日のこと。写真週刊誌『FRIDAY』により、主演を務めていた小出恵介さんが17歳の女子高校生と飲酒し不適切な関係を持ったことが報じられたのです。小出さん本人が記事内容を認めたことから、所属事務所は即座に無期限の活動休止処分を発表(※後に示談成立、書類送検)。

ドラマはすでに全6話分の撮影も編集もすべて完了し、あとは放送するだけの状態。あまりに直前の出来事だったため、新聞の番組表やインタビュー記事の差し替えが間に合わず、すでに配布された冊子に小出さんの記事がそのまま載ってしまうなど、メディア業界全体が大混乱に陥りました。

対応:代替番組に急遽差し替え!二度と見られない「完全お蔵入り」へ

主演俳優の不祥事ということもあり、NHKが下した決断は「全話放送中止」という最も厳しいものでした。

放送枠の穴を埋めるため、過去にBSプレミアムで放送されていた『幕末グルメ・ブシメシ!』を急遽再編集して穴埋め放送する緊急措置を敢行。全編撮り直しなどの対応も取られなかったため、本作はDVDやBlu-rayなどのパッケージ化はもちろん、配信すら一切行われないまま現在も「完全お蔵入り」として永久封印されています。

なお、同じく小出さんが主演(明石家さんま役)を務めて全編完成していたNetflixドラマ『Jimmy〜アホみたいなホンマの話〜』も直前で配信延期に。こちらは玉山鉄二さんを代役に立てて全編撮り直しを行い、約1年遅れで配信へと漕ぎ着けました。一つの不祥事が業界全体にどれほど膨大な影響を与えたかを物語る象徴的な出来事です。

2位:大河ドラマ『麒麟がくる』

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放送期間:2020年(NHK)

第2位は、長谷川博己さん主演で明智光秀の生涯を描いたNHK大河ドラマ第59作『麒麟がくる』。

織田信長や豊臣秀吉など戦国スターたちが入り乱れる王道の時代劇として大きな注目を集めていましたが、初回放送のわずか2ヶ月前、NHK全体を揺るがす前代未聞の重大事件が発生します。

状況:初回放送直前!物語の超重要ヒロインがまさかの逮捕

事件が起きたのは、クランクインから半年以上が経過し、すでに10回分の撮影が完了していた2019年11月16日のこと。 織田信長の正室・帰蝶(濃姫)という、作品の「顔」であり物語の超重要ヒロインを務めていた沢尻エリカさんが、麻薬取締法違反の容疑で警視庁に逮捕されてしまったのです。

すでに何話分も撮影が終わっており、ポスターやPVなどの宣伝素材も全方位で完成していたため、「もう初回放送には物理的に間に合わないのでは…」「放送延期どころか作品自体が飛ぶのでは」と現場は大パニックに陥りました。

対応:代役・川口春奈の神対応!放送を2週間延期して「超突貫撮り直し」

NHKが下した決断は、「代役を立ててすでに撮影したシーンをすべて撮り直す」という凄まじい茨の道でした。

急遽代役に抜擢されたのは、これが時代劇初挑戦となった川口春奈さん。初回放送日を2週間延期(1月5日→1月19日)する異例のスケジュール変更を行い、過密スケジュールの中での超突貫撮影が敢行されました。 川口さんの見事な覚悟と凛とした演技により、見事に「帰蝶」という大役を演じ切り、災い転じて「川口春奈のハマり役」と大絶賛される結果に。大河ドラマの歴史に刻まれる見事な逆転劇となりました。

1位:劇場版『緊急取調室 THE FINAL』

公開日:2025年12月26日(※当初は2023年6月16日公開予定)

堂々の第1位は、天海祐希さん主演の大ヒット刑事ドラマシリーズのフィナーレを飾る映画作品『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』。

叩き上げの取調官・真壁有希子率いる「キントリ」チームが、凶悪犯と心理戦を繰り広げる超人気作で、シリーズ10年の歴史の集大成として絶大な期待を集めていました。しかし、公開を目前に控えたタイミングで、映画界を揺るがす前代未聞の大事件が勃発します。

状況:公開わずか1ヶ月前!物語の「最強の敵」演じる主要キャストの激震事件

事件が起きたのは、劇場公開を約1ヶ月後に控えた2023年5月18日のこと。作中でキントリチームと対峙する物語の最大のキーマン・内閣総理大臣役を務めていた市川猿之助さんが自宅で倒れているのが発見され、後に両親への自殺幇助罪で逮捕・起訴されるという、あまりに衝撃的な事件が発生したのです。

すでに完成報告会見も大々的に行われ、全国の映画館にはポスターや予告編が設置され、あとは公開日を待つばかりという最終段階。公開までわずか2週間となった6月1日、配給元は苦渋の決断として公開延期を発表し、業界全体に激震が走りました。

対応:お蔵入りの危機から執念の立ち上がり!代役を立てて「異例の大規模撮り直し」

あまりの事件の大きさに一時は「完全お蔵入り」も噂されましたが、主演の天海祐希さんをはじめとするキャストや制作陣の「何としても作品を完結させて届ける」という強い思いにより、プロジェクトの再始動が決定。

猿之助さんの代役として実力派の石丸幹二さんが抜擢され、総理大臣が絡む主要シーンの大規模な再撮影が敢行されました。セットの再設営やキャストのスケジュール再調整など、途方もないハードルを乗り越え、当初の予定から約2年半の歳月を経てついに劇場公開へ。映画史に残る「執念のスクランブル対応」で見事復活を果たした1作です。

まとめ:不祥事に揺れるエンタメ界とクリエイターたちの葛藤

たったひとりのキャストの不祥事によって、莫大な制作費はもちろん、大勢のスタッフや共演者が注ぎ込んできた時間と熱量が一瞬で吹き飛んでしまう……そんなエンタメ界のリアルな厳しさを痛感する出来事は後を絶ちません。今回のランキングで振り返ったように、事件発覚後に作品が辿った運命は本当にそれぞれでしたよね。

悔しくも完全お蔵入りとなってしまった作品がある一方で、わずか数日で代役を探して挑んだ「超突貫の撮り直し」や、CGや編集テクニックで画面から存在をスッキリ消し去る「執念の神編集」、さらには「作品に罪はない!」と意志を貫いた「ノーカット強行公開」まで、その対応は実に様々です。地上波のテレビドラマなのか、鑑賞者がお金を払って観る劇場映画なのかといった媒体の違いによっても、判断が大きく分かれるのが興味深いところでもあります。

近年はコンプライアンスが一層厳しくなり、不祥事に対する世間の目もかなりシビアになりました。その一方で、「個人の起こした事件と、たくさんの人が関わって作り上げた作品そのものの価値をどう切り離すべきか?」というテーマは、映画ファンや視聴者の間でもずっと議論が続いています。

それでも、どんな絶体絶命のピンチに追い込まれても諦めず、作品を楽しみに待っているファンのために知恵を絞り、徹夜の再編集や再撮影を敢行して完成まで走り抜けた裏方たちの底力。それこそが、アクシデントを乗り越えてエンタメのワクワクを届けてくれる、制作陣の本当の情熱なのかもしれません。

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